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戦争を肯定する西欧思想とは何か

世界は依然として戦争を無くせないままでいる。米国とイスラエルはイランに対する核開発疑惑という理由だけで戦争を始めようとしている。一体、米国や西欧各国はなぜ戦争そのものを無くす事ができないのであろうか。そしてそれを解決するものを人類は提示できないのだろうか。問題の本質とは何なのかを我々は理解しているのだろうか。明治以来、西欧至上主義で来たわが国は、その西欧の思想の裏にあるものを正しく理解したのであろうか。西欧の思想だけが正しいという偏見で世界を見ることになっているのではないのか?それでは西欧と何も変わらない事になる。我々は敗戦によって平和憲法を持つことになった。しかしその理念を世界に対して思想として説明できていない。わが国が世界から尊敬されるためにも、その理念を哲学的に説明できる国になる必要があるのだ。

西欧の戦争肯定の思想の一つは旧約聖書に基づくものと、それを引き継いだキリスト教による思想にある。国際法の父と呼ばれるグロチウスは旧約聖書は人間に戦争は禁止してはいないとして、その原理を自然法と呼んだ。モーゼの律法という十戒のなかの六番目の「汝、殺すなかれ」という言葉は、ただむやみに人を殺してはならないとしたものにすぎず、神の意志として命令に従う殺人は認められているという。事実、西欧各国は植民地政策などにより西欧以外の人間に対しては無数の殺人行為をしてきている。神は異教徒にはゲヘナの火で焼くつくすという、キリスト教の最後の審判と同じことを西欧人はしてきたのである。何という傲慢な考えであるか、今から考えれば西欧人の勝手な理屈に過ぎない。

もう一つのものは、デカルトに始まる人間中心の二元論に始まる思想から発展する科学技術による発展の思想である。デカルトは思惟する自我と、それ以外の動植物や自然を単なる物質とした。人間の体でさえ物質と考えて生命を見ないものとしたのである。そこでは自然は人間のために使われる「モノ」となり、その結果、自然科学というもので科学技術が発展してきた。さらにヘーゲルは国家を絶対化し、世界史は絶えず発展するものとした。その発展は矛盾を通じて起こり、正・反・合という過程を繰り返しながら発展するという弁証論となった。ここにおいて国家間の闘争が正当化されるのである。マルクスはこの国家間の闘争を階級間の闘争という形に変え、観念から物質に変えた唯物弁証法で世界は発展するというものに変えた。世界は資本主義から社会主義に変わると予言したが、歴史はその間違いをすでに証明してしまった。これらの思想の背後には人間を理性的存在と考えて他のものと区別してきた。しかし、その後のニーチェやショーペンハウエルなどは、人間を理性とは見ずに意志として捉えた。ショーペンハウエルは人間を動かすものは盲目の意志と捉え、ニーチェは全く逆に全ての存在するものをおのれの支配下に置くとする生命の意志として捉えた。人間は戦うもの、強きもの、征服するものという戦争肯定者であった。そしてハイデッカーは、このニーチェの意志の思想こそ、デカルトやヘーゲルなどの理性の裏にある、西欧思想の本当の思想であると看破した。正に西欧思想は闘争の哲学であったのである。一切の自然と一切の人間の征服を理性という仮面のもとに、その野獣的意志によって行うものが西欧思想の根源なのである。西欧のこれらの思想と共に、科学技術による圧倒的な武力が世界を席巻してきたのである。

そして死の問題。西欧思想の根底にあるソクラテスの魂の不死の証明による、毒杯をあおって死んだことから来る不死の思想。さらにキリストの十字架上の死からのよみがえりによる天国への昇天と、地上への再臨に伴う神の国の実現による死者の復活という思想から来る不死の思想。これらにより人間の不死が約束されることから来る死というものの忘却がある。人間は戦争をしても滅ばない、最後にはよみがえるという思想になってしまった。人間は精神と共に単なる物質となり、精神も死なず、物質も不死なのである。しかし本当にそれで現代の世界はやっていけるのであろうか。世界中の国々が保有する核爆弾は、全人類を何回も絶滅できるだけの量を持っているのである。過去と違って極端な殺傷力のあるこの武器の発明によって、人間はそれを使用して戦争を行えば全人類は確実に死ぬのである。我々はその現実を直視しなければならない。もはや西欧思想で世界は救えない事は明らかなのである。

世界を救う思想はすでに何回も書いてきたので省略する。新しい思想を世界は本当に必要としているのである。
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